
「地球の歩き方」では数行、団体旅行には無い、一人旅のガイド
by 老爺爺
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134 日本の古建築との違い4 東大寺法華堂
東大寺法華堂(三月堂)正堂
法華堂については、今更説明の要もないだろうが、奈良時代の正堂と鎌倉時代の礼堂で有名だ。元々、奈良時代にも檜皮葺きの礼堂があったということだが、今は造間の間も一体の外観となっている。先ず、修理工事報告書の記述に従って解説すると、次のようになる。
1.正堂の平面配置;
身舎の桁行三間梁間二間の四面堂、寄棟造。身舎の四周に腰長押を廻し、長押上端と同高に板張りの床を設け須弥壇とする。身舎の周囲一間通りは土間で敷瓦を舗く。正堂と礼堂の四周に縁を廻す。
2.柱;
入側柱は、柱上に頭貫・台輪を入れ、両側面と背面に内法貫を通し、腰長押を設ける。側柱は、頭貫、両側面と背面の土壁の間に、内法貫・腰貫を通す。
3.組物;側柱・入側柱ともに出組
①繋虹梁は、尻を側柱に枘差しし、先を側柱の大斗に肘木状に組込み、前方に平三斗を置き、出桁を受ける。出桁は柱真通りの三斗組に通肘木を入れ、束を立て、斗を置いて側桁を承ける。通肘木の上下に間斗束を入れる。
②入側柱上は、内外に手先肘木を出し、実肘木をいれて小天井を受ける。外側に出る手先肘木は、水平に伸びて側桁で組手をつくる。
③身舎の大虹梁は、両端を入側柱上の組物で支え、その上に板蛙股2個を置いて天井桁を受け、折上格天井を張る。繋虹梁は隅行にも入り、枘差し、側柱大斗組込みとなる。
④小屋組の復元を見ると、大棟桁を叉手上の舟肘木で受け、蜀柱と蜀柱の貫は無かったようだ。

4.中国様式の影響について
ここから見えるのは、大虹梁は四椽栿そのもので、上に駝峰を介して平梁が載り、叉手で受けるのは殿堂式のやり方だが、佛光寺では、叉手上の肘木に大斗肘木を置いて大棟桁を承けているが、大略、この正堂は殿堂式に近い構造と言えるのではと思う。
但、側柱や身舎柱の長押は、当初のものかどうかの記載はない。総じて、軸組の材が細い様で、組物も簡素で尾垂木もないが、殿堂式の智識が充分反映された建築と行って良いのではないか。殿堂式については、奉国寺修理工事報告書の項を参照されたい。
板蛙股という薄板を連想させる言い方は、この建物に関してはそぐわない。図から見る限り、駝峰のようなしっかりした厚みと機能を持たせた構造材で、鎌倉期の蛙股とは異なる。
少なくとも、奈良時代中頃には、華北の建築様式の情報に基づく建築が始まったと見れるように思う。
※引用:国宝東大寺法華堂修理工事報告書
⇒ 総目次
⇒ 目次1 日本じゃ無名? の巻
⇒ 目次2 中国に有って、... & 日本に有って、... の巻
⇒ 目次3 番外編 その他、言ってみれば の巻
⇒ 目次4 義縣奉国寺(抜粋)中国の修理工事報告書 の巻
⇒ 目次5 日本と中国 あれこれ、思うこと の巻
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1.正堂の平面配置;
身舎の桁行三間梁間二間の四面堂、寄棟造。身舎の四周に腰長押を廻し、長押上端と同高に板張りの床を設け須弥壇とする。身舎の周囲一間通りは土間で敷瓦を舗く。正堂と礼堂の四周に縁を廻す。

入側柱は、柱上に頭貫・台輪を入れ、両側面と背面に内法貫を通し、腰長押を設ける。側柱は、頭貫、両側面と背面の土壁の間に、内法貫・腰貫を通す。

①繋虹梁は、尻を側柱に枘差しし、先を側柱の大斗に肘木状に組込み、前方に平三斗を置き、出桁を受ける。出桁は柱真通りの三斗組に通肘木を入れ、束を立て、斗を置いて側桁を承ける。通肘木の上下に間斗束を入れる。


④小屋組の復元を見ると、大棟桁を叉手上の舟肘木で受け、蜀柱と蜀柱の貫は無かったようだ。


ここから見えるのは、大虹梁は四椽栿そのもので、上に駝峰を介して平梁が載り、叉手で受けるのは殿堂式のやり方だが、佛光寺では、叉手上の肘木に大斗肘木を置いて大棟桁を承けているが、大略、この正堂は殿堂式に近い構造と言えるのではと思う。

板蛙股という薄板を連想させる言い方は、この建物に関してはそぐわない。図から見る限り、駝峰のようなしっかりした厚みと機能を持たせた構造材で、鎌倉期の蛙股とは異なる。
少なくとも、奈良時代中頃には、華北の建築様式の情報に基づく建築が始まったと見れるように思う。
※引用:国宝東大寺法華堂修理工事報告書
⇒ 総目次
⇒ 目次1 日本じゃ無名? の巻
⇒ 目次2 中国に有って、... & 日本に有って、... の巻
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⇒ 目次4 義縣奉国寺(抜粋)中国の修理工事報告書 の巻
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by songofta
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